●my favorite things 391-395
my favorite things 391(2023年1月31日)から390(2023年4月16日)までの分です。 【最新ページへ戻る】
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391. 1978年のBruford『Feels Good To Me』(2023年1月31日)
392. 1991年の天沢退二郎『欄外紀行』(2023年2月1日)
393. 2012年と2022年の『私が選ぶ国書刊行会の3冊』(2023年2月23日)
394. 1997・1998年に斎藤敏栄がまとめた木下逸雲関係資料(2023年3月26日)
395. 2016年の『THE UNTHANKS MEMORY BOOK VOL.1』(2023年4月16日)
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395. 2016年の『THE UNTHANKS MEMORY BOOK VOL.1』(2023年4月16日)
アンサンクス(The Unthanks)は、言ってみれば、イギリスのトラッド(民謡)を、レコーディング・アートとしてのポップ・ミュージックの枠に落とし込んだ音楽グループ。
「Unthank(感謝しない)」という独特の姓をもつ、レイチェル・アンサンク(Rachel Unthank)とベッキー・アンサンク(Becky Unthank)の姉妹の歌唱と、ピアニスト・アレンジャー・プロデューサーのエイドリアン・マクナリー(Adrian McNally)を中心として、2005年ごろから活動しています。
『THE UNTHANKS MEMORY BOOK VOL.1』は、その最初の10年の活動――メンバーによる回想、スナップショット、新聞・雑誌記事の切り抜き、ツアーの記録、ディスコグラフィーをまとめた1冊。
自分たちで立ち上げたレーベルである、Rabble Rouser Musicが版元になっています。
自分たちで取り仕切り、切り回す姿勢は最初からしっかりしているグループです。
好きな音楽グループが、自らの活動を丁寧にこんな形でまとめてくれたらファンは嬉しいだろうなと思います。
表紙には、アザラシと人間の女性の姿を重ねた2体の姿が描かれています。
これはレイチェル・アンサンクとベッキー・アンサンクの2人を表しているのでしょう。
灰色の厚紙に白と藍の2つの不透明色で印刷され、古謡が紡ぎ出す世界のような素朴な味を出しています。
縦302×横214×幅22ミリ。186ページ。
Front cover illustration by Natalie Rae Reid
Compiled, edited and designed by Cally and The Unthanks, with able technical assistance from Nick Rose.
Proof reading by Andrew Cupples.
Printed and bound by Hollinger Print, Norwich.
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『THE UNTHANKS MEMORY BOOK VOL.1』には、アンサンクスが憧れ、影響を受けた存在を紹介する「HEROES AND INFLUENCES(ヒーローたちと影響)」というページがあって、レイチェルとベッキーが「フォーク(民謡)」の分野から、エイドリアン・マクナリーがその他の分野から選んでいて、グループの志向を知ることができます。
レイチェルとベッキーが「HEROES AND INFLUENCES (Part 1): FOLK HEROES」で、 選んでいる名前には、個人的にはなじみがありません。
改めて、世界には知らないけど、素敵なものがいっぱいあるのだろうな、と感じます。
これらの未知の名前をたどっていけば、姉妹の歌声のもとになった豊かな世界を知ることができるのだろうなと思います。
Auntie June(Becky)
The Keelers(Rachel)
Johnny Handle(Rachel)
Sandra and Nancy Kerr(Rachel)
Folkworks(Becky)
The Voice Squad(Rachel)
Joyce McLeod(Rachel)
Taffy Thomas(Becky)
Sheila Stewart(Becky)
Tommy Armstrong(Rachel)
The Elliotts of Birtley(Rachel)
The Wilson Family(Becky)
Graeme Miles(Rachel)
Vin Garbutt(Rachel)
Alex Glasgow(Rachel)
Addison Rapper and Clog Dance Team(Rachel)
一方、エイドリアン・マクナリーの「HEROES AND INFLUENCES (Part 2): THE OTHER SIDE」では、10枚のレコード・アルバムが選ばれています。
こちらは、ほぼほぼ把握できます。
このうち6枚はレコードやCDを持っていて、趣味の近さを感じます。
Islands - King Crimson
Sketches of Spain - Miles Davis
Music For 18 Musicians - Steve Reich
Spirit of Eden - Talk Talk
Millions Now Living Will Never Die - Tortoise
The Lonesome Touch - Martin Hayes and Dennis Cahill
Tindersticks II - Tindersticks
Anglicana - Eliza Carthy
Shleep - Robert Wyatt
Come On Feel The Illinoise - Sufjan Stevens
アンサンクスの特徴のひとつに、トラッド(民謡)の世界とは縁遠く見えるキング・クリムゾンやロバート・ワイアットの曲のカヴァーがあります。
プロデューサーのエイドリアン・マクナリーの選曲なのでしょう。
伝統的なトラッド(民謡)に根づいたレイチェルとベッキーのアンサンク姉妹の歌声を、トラッド(民謡)の伝統と縁が薄かったエイドリアン・マクナリーのピアノが支える、というのが、アンサンクスの基本形です。
ないものねだりというのは分かっているのですが、このピアノという楽器の図体の大きさがちょっと不満です。
私が逃げ足の速い音楽が好き、というのもあるかもしれません。
ギターやヴァイオリンは持って逃げられますが、ピアノを背負って逃げられません。
歌ならば、身ひとつです。
アンサンクス姉妹の歌声には、旅するものの身軽さのようなものも期待していて、そこには、ピアノという楽器が不似合いと感じることがあります。
もちろん、アンサンクスは、この形で「成功」をおさめているので、わざわざ「成功」を手放すことはありません。
ただ、ピアノで構築された音楽に、どこか自由に移動できない不自由さを感じるところが、このグループに心から没入できない理由のような気もします。
◆
アンサンクスは、2000年代になってから、リリースされるCDを買い続けている数少ないグループのひとつです。
いつか、とんでもない音楽の魔法にかかる瞬間がおとずれるのではないかと、期待し続けています。
それはCDではなく、ライブで起こることなのかもしれませんが。
手もとにある、アンサンクスのCDを並べてみます。
■Rachel Unthank & The Winterset『Cruel Sister』(2005年、Rabble Rouser Music)
Rachel Unthank(voice, cello)
Becky Unthank(voice)
Belinda O’Hooley(piano, voice)
Jackie Oates(five-stringed viola, voice)
Recorded, produced and mixed by Adrian McNally
Cover illustration by Becky Unthank.
Sleeve design by Steven Wainwright, incorporating photographs by Stephen Redfern and Adrian McNally.
最初は、Rachel Unthank & The Wintersetというグループ名でデビュー。
ニック・ドレイク(Nick Drake)の「River Man」をカヴァー。
カヴァー曲の選曲が、私のような聴き手を引きつけます。
■Rachel Unthank & The Winterset『The Bairns』(2007年、EMI、Rabble Rouser Music)
Rachel Unthank(voice, cello, ukulele, feet)
Becky Unthank(vocal, feet)
Belinda O’Hooley(piano, voice)
Niopha Keegan(fiddle, voice)
Recorded, produced and mixed on location by Adrian McNally between January and March 2007.
Sleeve design by Steven Wainwright with photographs taken at Beamish Museum, Co. Durham by Karen Melvin
ボニー・プリンス・ビリー(Bonnie Prince Billy)の「Lull III: A Minor Place」、ロバート・ワイアットの「Sea Song」をカヴァー。
しばらく、大手のEMIからのリリースが続きます。
■The Unthanks『Here's The Tender Coming』(2009年、EMI、Rabble Rouser Music)
Produced and Mixed by Adrian McNally
Sleeve design by Helen Thomas and Steven Wainwright using photography by Alex Telfer
このアルバムから「The Unthanks」というグループ名になります。
アン・ブリッグス(Ann Briggs)の「Living By The Water」をカヴァー。
■The Unthanks『Last』(2011年、EMI、Rabble Rouser Music)
Produced and Mixed by Adrian McNally
Sleeve Design by Steven Wainwright with photos by Alex Telfer.
The front cover incorporates an illustration from an 1863 edition of Harper's Weekly by American artist Winslow Homer whose career included painting for two years in the North East of England.
トム・ウェイツ(Tom Waits)の「No One Knows I'm Gone」、キング・クリムゾン(King Crimson)の「Starless」をカヴァー。後半の反復パートは省略されています。
■The Unthanks『Diversions VOL. 1: The Songs Of Robert Wyatt And Antony & The Johnsons - Live From The Union Chapel, London』(2011年、Rough Trade、Rabble Rouser Music)
Songs By Antony & The Johnsons
Songs By Robert Wyatt
Mixed and Produced by Adrian McNally
Designed by Steven Wainwright incorporating ullustrations by Becky Unthank and photography by Mark Winpenny
『Diversions』と題した企画ライブのシリーズの第1弾。
ロバート・ワイアットとアントニー&ザ・ジョンストンズの楽曲をカヴァー。
■The Unthanks With Brighouse And Rastrick Brass Band『Diversions Vol. 2: The Unthanks With Brighouse And Rastrick Brass Band』(2012年、Rabble Rouser Music)
Produced by Adrian McNally
Illustration by Becky Unthank, depicting the character Charlie from ‘The King of Rome’
Designed by Steven Wainwright and featuring photography by Graham Whitmore, Ken Drew and Jeff Goldberg
ライブ企画『Diversions』第2弾。ふくよかな音色のイングリッシュ・ブラスとの共演。
■The Unthanks『Diversions Vol. 3: Songs From The Shipyards』(2012年、Rabble Rouser Music)
Mixed and Produced by Adrian McNally
Sleeve Design by Steven Wainwright, with photographs by Keith Pattison [Sleeve Photography: From His Social Documentary Series "Haverton Hill", 1972]
ライブ企画『Diversions』第3弾。造船所にかかわる歌。
エルヴィス・コステロ/クライヴ・ランガ―の曲で、ロバート・ワイアットの歌で知られる「Shipbuilding」をカヴァー。
■The Unthanks『Mount The Air』(2015年、Rabble Rouser Music)
Recorded, produced and mixed by Adrian McNally
Designed by Steve Wainwright, incorporated photographs by Sarah Mason and illustrations by Natalie Rae Reid
アンサンクスとしては、3枚目のスタジオ・アルバム。
■The Unthanks『Memory Box - Archive Treasures (2005 - 2015)』(2015年、Rabble Rouser Music)
Compiled and produced by Adrian McNally
Front cover illustration by Natalie Rae Reid
Art Direction and design by Cally
2005年~2015年の拾遺集。
ロバート・ワイアットの「Alifib/Alfie」をカヴァー(インストゥルメンタル)。ビートルズ(The Beatles)の「Sexy Sadie」もカヴァー。
■The Unthanks『Diversions, Vol. 4: The Songs And Poems Of Molly Drake』(2017年、Rabble Rouser Music)
All songs written by Molly Drake(1915~1993)
Recorded, produced and mixed by Adrian McNally
Front cover photo of The Unthanks by Nigel John
Sleeve photo of The Unthanks by Sarah Mason
Sleeve design by Steven Wainwright
Images of Molly Drake © Bryer Music
ライブ企画『Diversions』第4弾。
ニック・ドレイク(Nick Drake、1948~1974)の母親、モリー・ドレイク(Molly Drake、1915~1993)の歌曲集。
■The Unthanks『Lines Parts One, Two & Three』(2018年、Rabble Rouser Music)
■The Unthanks『Lines - Part One - Lillian Bilocca』(2018年、Rabble Rouser Music)
Produced and mixed by Adrian McNally
Photo of Lillian Bilocca by permission of the Trinity Mirror plc
Cover illustration by Natalie Rae Reid
Sleeve design by Cally
3部作「LINES」の1枚。
2017年の上演されたマキシン・ピーク(Maxine Peake)の劇作品『The Last Testament Of Lillian Bilocca』の音楽。
漁業労働の安全向上を求めた活動家リリアン・ビロッカ(1929~1988)の1968年「ヘッドスカーフ革命」を題材にした作品。
■The Unthanks『Lines - Part Two - World War One』(2018年、Rabble Rouser Music)
Produced and mixed by Adrian McNally
Photo courtesy of The Veteran-Cycle Club
Interior fabric lining supplied by The Khaki Chums
Cover illustration by Natalie Rae Reid
Sleeve design by Cally
2014年の第一次世界大戦記念祭のために制作された作品。
リリースは終戦100年の2018年と決めていたようです。
■The Unthanks『Lines Part Three Emily Brontë』(2018年、Rabble Rouser Music)
The songs were written and performed on Emily Brontë’s original piano, in her former home, The Parsonage in Haworth, West Yorkshire. Emily’s piano was lovingly and expertly restored by Ken Forest. It’s a rare example of a 5 octave cabinet piano probably made in London between 1810 and 1815.
Produced and mixed by Adrian McNally
Illustration of Emily Brontë by kind permission of the Brontë Society and Parsonage.
Interior fabric lining supplied by the Goodwood Estate
Cover illustration by Natalie Rae Reid
Sleeve design by Cally
エミリー・ブロンテの詩にエイドリアン・マクナリーが曲をつけ、エミリー・ブロンテのピアノを使って、演奏されています。
■The Unthanks『Diversions Vol.5 - Live And Unaccompanied (Special Film Edition)』(2020年、Rabble Rouser Music)
Produced and mixed by Adrian McNally
『Live And Unaccompanied』2019年のライブ
『As We Go』
Filmed, Produced, Directed and Edited by Ainslie Henderson
ライブ企画『Diversions』第5弾。
Becky Unthanks、Rachel Unthanks、Niopha Keeganの3人の女声のみ、伴奏なしのライブ。
■The Unthanks『Sorrows Away』(2022年、Rabble Rouser Records)
Directed, Produced, Engineered and Mixed by Adrian McNally
Photography by Sarah Mason
Sleeve Artwork by Dale Maloney, inspired by Japanese firework illustrations, compiled and typeset by Kathryn Preston
アンサンクスとしては、4枚目のスタジオ・アルバム。
ジャケットのデザインは、横浜市立図書館デジタルアーカイブにある、19世紀後半に刊行された平山甚太編『大日本横濱平山夜煙火全図』(1880年、平山煙火製造所)をもとにしています。
毎回、80点を出すグループだと思います。まだまだ期待しています。
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394. 1997~1998年に斎藤敏栄がまとめた木下逸雲関係資料(2023年3月26日)
同級生の訃報を遅れて知りました。
心が沈みます。
同級生からの便りに、斎藤敏栄さんが昨年の夏に亡くなったとありました。
斎藤敏栄さんは、私より20歳ほど年上で、河鍋暁斎(1831~1889)のことを研究したいという強い意志をもって、藝大に進まれた方でした。
そのころ、1970年代後半だと、「河鍋暁斎」といっても、だれもピンとこなかったはずです。
鹿児島から出たばかりの私にとっては、まるで未知の存在で、話し相手にもなれませんでした。
現在、「河鍋暁斎」は海外での再評価もあって、だいぶ知られるようになっていますが、斎藤敏栄さんは、「河鍋暁斎」再評価の先駆けの1人だったのではないかと思います。
学校を離れたあと、便りを交わすこともなかったのですが、1998年、斎藤さんから『長崎談叢』(長崎史談会編)が送られてきました。
『長崎談叢』第八十六輯(1997年5月31日発行)に掲載された斎藤敏栄「保存されていた幕末の長崎三大南宗文人画家の書状(一)」(p118~158)のコピーと、斎藤敏栄「保存されていた幕末の長崎三大南宗文人画家の書状(二)」(p129~196)が収録された『長崎談叢』第八十七輯(1998年5月31日発行)でした。
どうして私のところに送ってきたのだろうと思いましたが、長崎の文人画家、木下逸雲(1800~1866)が鹿児島とゆかりがあったから、という事だったのでしょう。
木下逸雲は、鹿児島県立図書館が所蔵する「安永年間桜島噴火図」を描いた画家です。
この絵とめぐり会ったことから、斎藤敏栄さんの木下逸雲研究がはじまったそうです。
鹿児島の私からも何かお手伝いできたらよかったのですが、力不足でお役に立てませんでした。
差し挟まれた斎藤さんの手紙に、「たまには級会があると良いですね……。」とありました。
「級会」はないままでした。
遠くから見ている、それが私たちの「級」らしい、ということでしょうか。
ご冥福をお祈りします。
「保存されていた幕末の長崎三大南宗文人画家の書状(一)」を収録する『長崎談叢』第八十六輯は、国会図書館の個人送信サービスを使ってWEB上で閲覧できます。
『長崎談叢』第八十七輯は、今のところ、国会図書館にはないようです。
鹿児島県立図書館は、『長崎談叢』第八十六輯と第八十七輯を所蔵しています。
第八十六輯は禁帯出、第八十七輯は貸出可。
「安永年間桜島噴火図」に関心をお持ちの方は、ぜひ閲覧してください。
図版が精密でないのが惜しいですが、基本資料として読み継がれてほしいと思います。
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春が急ぎ足でやってきました。ツクシはあっという間に姿をかくし、スギナに姿を変えました。
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393. 2012年と2022年の『私が選ぶ国書刊行会の3冊』(2023年2月22日)
国書刊行会40周年と50周年に書店で無料で配布されていた記念小冊子です。
40周年(2012年)のときは、鹿児島の書店でも配布されていたのですが、50周年(2022年)の記念フェアは現在のところ鹿児島では予定されておらず、50周年記念小冊子のほうは伝手をたよって入手しました。
〈知名の方々に「私が選ぶ国書刊行会の本」として三冊お選びいただき、小冊子を制作する〉という企画で、読み物としてとても楽しい冊子です。
今のところ、鹿児島だと、書店に行っても、この小冊子が入手できません。
書店に寄った中高生が面白い本に出会うきっかけになるかもしれないのに、とても残念な話です。
50周年フェアをやっていない県をチェックしてみると、 青森県、岩手県、福島県、三重県、滋賀県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、徳島県、愛媛県、高知県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県といった県が並んでいます。
全国津々浦々に展開するのは難しいのでしょうが、格差を感じてしまいます。
国書刊行会創業50周年フェアは、2023年3月下旬まで全国の書店で開催される予定です。
鹿児島の書店で、その50周年記念小冊子が入手できる日は来るのでしょうか。
■『私が選ぶ国書刊行会の3冊――国書刊行会創業40周年記念小冊子』
2012年8月15日発行 非売品
造本・装丁…山田英春
縦181×横104×幅9ミリ
152ページ
■『私が選ぶ国書刊行会の3冊――国書刊行会創業50周年記念小冊子』
2022年11月1日発行 非売品
装画…M!DOR!
造本・装丁…山田英春
編集…伊藤昂大
縦181×横104×幅9ミリ
136ページ
61名の選者。
40周年の選者に、池内紀、須永朝彦、津原泰水、坪内祐三、吉野朔美と故人の名前もあって、10年の時を感じます。
選者は、40周年記念小冊子とは重なっていません。
53名の選者。
人気があるなと目立った本は、パオロ・ロッシ 清瀬卓訳『普遍の鍵』でした。
40周年で円城塔、高山宏、50周年で山本貴光、吉川浩満、渡辺祐真が選んでいました。
こういう小冊子が鹿児島の書店に置かれていないという現実は、やはり寂しい話です。
書店に行ったときのたしなみのひとつに、「自由にお持ち帰りください」の、出版社のPR誌や内容見本をもらうというのがあります。
鹿児島市の書店で確実に入手できる出版社PR誌は『図書』と『scripta』ぐらいになりました。
『story box』『ランティエ』『本郷』は結構入手できます。
『ちくま』『未来』『青春と読書』 は時々、『波』はもう長いこと、鹿児島の書店では見ていません。
【2023年3月19日追記】
『私が選ぶ国書刊行会の3冊――国書刊行会創業50周年記念小冊子』に続いて、2023年3月に、『国書刊行会50年の歩み――国書刊行会創業50周年記念小冊子』も全国の書店で配布されるようになったようです。
残念ながら、これも鹿児島の書店には置かれて配布される予定はないようです。
つてを頼って入手しました。
■『私が選ぶ国書刊行会の3冊――国書刊行会創業50周年記念小冊子』
2023年3月10日発行 非売品
造本・装幀…山田英春
装画…M!DOR!
編集…川上貴・伊藤昂大
撮影…竹中朗
縦188×横132×幅11ミリ
口絵16ページ+140ページ
目次
ごあいさつ 佐藤今朝夫
国書刊行会元編集長 磯崎純一インタビュー
謎解き国書刊行会――あるいは企画をめぐるエトセトラ 藤原義也
特殊編集者稼業二十年――柳下毅一郎。樽本周馬対談
国書刊行会社史余滴――集古九種 竹中朗
国書刊行会 社員座談会
国書刊行会 沿革
鹿児島の人は、本屋にぶらりと入って、この冊子を手にとることができないのです。
これは、とてもさびしい話です。
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振り返ると、国書刊行会の本にはお世話になってきました。
私が3冊選ぶとしたら、何になるか考えてみました。決めるのは大変です。
40周年と50周年の小冊子の選者で、国書刊行会が得意とする全集や叢書をあげている人が結構いましたが、それはなしとします。
40周年と50周年の小冊子の選者と重複するものでは、次の3冊でしょうか。
10代・20代に読んだものに偏った3冊です。
■J・コルタサル 木村榮一訳『遊戯の終わり』
■D・バーセルミ 志村正雄訳『帰れ、カリガリ博士』
■M・H・ニコルソン 高山宏訳『月世界への旅』
■J・コルタサル 木村榮一訳『遊戯の終わり』(1977年10月30日初版第1刷、国書刊行会)
ラテンアメリカ文学叢書5
ドローイングは中西夏之(――中西夏之がかかわった本を集めると楽しそうです)
現在では岩波文庫(2012年)で読む人のほうが多いかもしれませんが、「もの」として国書刊行会の本が好きです。
40周年で豊﨑由美、50周年で佐々木敦が選んでいました。
左の本は、たぶん1978年のはじめ新刊で購入。今ではだいぶ痛んでいます。
受験が終わって、小説が読めるようになったときに、夢中になった短編集でした。
帯にある「ラプラタ河幻想文学」という言葉は、当時しか使われませんでしたが、想像はかきたてました。
■D・バーセルミ 志村正雄訳『帰れ、カリガリ博士』(1980年4月30日初版第1刷発行、国書刊行会)
ゴシック叢書15
コラージュ 野中ユリ
装幀 加納光於
50周年で柳下毅一郎が選んでいました。
『海』1978年1月号(中央公論社)のバーセルミ特集で、バーセルミ好きになりました。
受験生だったはずですが、『海』買って呼んでいたんだなと思います。
■M・H・ニコルソン 高山宏訳『月世界への旅』(1986年6月30日初版第1刷発行、国書刊行会)
世界幻想文学大系44
造本者 杉浦康平+鈴木一誌
50周年で木澤佐登志が選んでいました。
「世界幻想文学大系」は図書館の華でした。
マージョリー・ニコルソン(Marjorie Hope Nicolson、1894~1981)の本では、『The Breaking of the Circle』(1950)の翻訳を待ち望んでいたのですが、こちらが先になりました。これも嬉しい本でした。
『The Breaking of the Circle』は、小黒和子訳で『円環の破壊』(みすず書房、1999年3月10日発行)として日本語版が出ています。
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『私が選ぶ国書刊行会の3冊』に触発されて本棚をひっくり返していると、ほかにも、記憶に残る本が出てきます。
いくつか並べてみます。
■フィリップ・ジュリアン 志村信英訳『1900年のプリンス』(1987年2月24日初版第1刷発行、国書刊行会)
〈クラテール叢書5〉
装訂者 中島かほる
40周年で須永朝彦が選んでいました。
■スタニスワフ・レム 沼野充義/工藤幸雄/長谷見一雄訳『完全な真空』(1989年11月20日初版第1刷発行、国書刊行会)
文学の冒険
装画 マーク・コスタビ
装釘・造本 坂川栄治
40周年で津原泰水と法月綸太郎、50周年で木原善彦が選んでいました。
■スタニスワフ・レム 沼野充義/工藤幸雄/西成彦訳『虚数』(1998年2月25日初版第1刷発行、国書刊行会)
〈文学の冒険〉
装画 マーク・コスタビ
装釘・造本 前田英造
40周年で円城塔、50周年で芝田文乃が選んでいました。
■ジョルジュ・サドゥール 村山匡一郎・出口丈人訳『世界映画全史 I』(1992年11月30日初版第1刷発行、国書刊行会)
全12巻
50周年で山本貴光が選んでいました。
手もとにあるのは、「映画の発明」「映画の先駆者」パートの第4巻までですが……。
■トマス・ピンチョン 越川芳明/植野達郎/佐伯泰樹/幡山秀明訳『重力の虹(I)』(1993年3月25日初版第1刷発行、国書刊行会)
装画 土橋とし子
装幀・造本 坂川栄治
■トマス・ピンチョン 越川芳明/植野達郎/佐伯泰樹/幡山秀明訳『重力の虹(II)』(1993年7月20日初版第1刷発行、国書刊行会)
装画 土橋とし子
装幀・造本 坂川栄治
〈文学の冒険〉
50周年で木原善彦が選んでいました。
「現代文学の極南」は何でしょう。
■レシェク・コワコフスキ 沼野充義/芝田文乃訳『ライノニア国物語 大人も子どもも楽しめる13のおとぎ話』(1995年11月20日初版第1刷発行、国書刊行会)
装画 土橋とし子
装丁・造本 坂川栄治
50周年で芝田文乃が選んでいました。
■マーヴィン・ピーク著 横山茂雄訳『行方不明のヘンテコな伯父さんからボクがもらった手紙』(2000年1月23日初版第1刷発行、国書刊行会)
造本装丁 妹尾浩也
40周年で古川日出男が選んでいました。
■R・A・ラファティ 柳下毅一郎訳『宇宙舟歌』(2005年10月25日初版第1刷発行、国書刊行会)
〈未来の文学〉第一期
装幀 下田法晴+大西裕二
■R・A・ラファティ 柳下毅一郎訳『第四の館』(2013年4月25日初版第1刷発行、国書刊行会)
〈未来の文学〉第三期
装幀 下田法晴
50周年で牧眞司が選んでいました。
■サミュエル・R・ディレイニー 大久保譲訳『ダールグレン I』『ダールグレン II』(2011年6月20日初版第1刷発行、国書刊行会)
〈未来の文学〉第三期
装幀 下田法晴
40周年で安藤礼二と巽孝之、50周年で佐々木敦が選んでいました。
■サミュエル・R・ディレイニー 浅倉久志 伊藤典夫 小野田和子 酒井昭伸 深町眞理子訳『ドリフトグラス』(2014年12月25日初版第1刷発行、国書刊行会)
〈未来の文学〉第三期
装幀 下田法晴
50周年で岡部いさくが選んでいました。
ラファティとディレイニーを翻訳してくれる出版社は、それだけで素晴らしいです。
■武藤康史『文学鶴亀』(2008年2月25日初版第1刷発行、国書刊行会)
装幀 クラフト・エヴィング商會
50周年で南陀楼綾繁が選んでいました。
こんな本がもっと必要です。
■日夏耿之介・矢野目源一・城左門『巴里幻想譯詩集』(2008年7月25日初版第1刷発行、国書刊行会)
装丁 間村俊一
40周年で皆川博子が選んでいました。
■松山俊太郎『綺想礼讃』(2010年1月23日初版第1刷発行、国書刊行会)
装丁 間村俊一
装画 松野一夫
40周年で安藤礼二と坪内祐三が選んでいました。
目次を見てみると、男性作家しか取り上げられていません。
そこに偏執を感じます。
■チャールズ・ラム 南條竹則訳 藤巻明註釈『完訳エリア隨筆I正篇[上]』(2014年5月12日初版第1刷発行、国書刊行会)
■チャールズ・ラム 南條竹則訳 藤巻明註釈『完訳エリア隨筆II正篇[下]』(2014年8月20日初版第1刷発行、国書刊行会)
■チャールズ・ラム 南條竹則訳 藤巻明註釈『完訳エリア隨筆III続篇[上]』(2016年3月22日初版第1刷発行、国書刊行会)
■チャールズ・ラム 南條竹則訳 藤巻明註釈『完訳エリア隨筆IV続篇[下]』(2017年5月9日初版第1刷発行、国書刊行会)
装丁 柳川貴代
50周年で垂野創一郎が選んでいました。
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40周年と50周年の記念小冊子で選ばれていない本でも、素敵な本はたくさんあります。
選外の本に限定するなら、今日は次の3冊を選びます。
■レミ・ド・グールモン 及川茂訳『仮面の書』
■浅倉久志『ぼくがカンガルーに出会ったころ』
■若島正『乱視読者のSF講義』
これも絞りきれません。いくつか並べてみます。
■J・コルタサル 木村榮一訳『秘密の遊戯』(1981年6月15日初版第1刷、国書刊行会)
世界幻想文学大系30
造本 杉浦康平+鈴木一誌
本文装画 渡辺冨士雄
現在では岩波文庫(2012年)で読む人のほうが多いかもしれません
■レミ・ド・グールモン 及川茂訳『仮面の書』(1984年12月25日初版第1刷発行、国書刊行会)
フランス世紀末文学叢書⑮
装幀 山下昌也
■ハワード・ヘイクラフト 林峻一郎訳『娯楽としての殺人――探偵小説・成長とその時代――』(1992年3月10日初版第1刷発行、国書刊行会)
〈クライム・ブックス〉
装訂 中島かほる
■斎藤昌三『少雨荘書物随筆』(2006年1月31日初版第1刷発行、国書刊行会)
知の自由人叢書
『書痴の散歩』(1932年、書物展望社)『書淫行状記』(1933年、書物展望社)『紙魚供養』(1936年、書物展望社)
装幀 大森裕二
便利な本ですが、斎藤昌三の本は、書物展望社版が手に入れられれば、それがいちばんだとも感じます。
■山口昌男『山口昌男ラビリンス』(2003年5月30日初版第1刷発行、国書刊行会)
1980年代以降の単行本未収録の文章を集めた800ページの大冊。24ページの人名索引付き。
装幀 大森裕二
部厚くて読みにくそうな本ですが、読む姿勢が決まると、意外と読みやすい本でした。
■浅倉久志『ぼくがカンガルーに出会ったころ』(2006年6月30日初版第1刷発行、国書刊行会)
装丁 和田誠
■若島正『乱視読者のSF講義』(2011年11月15日初版第1刷発行、国書刊行会)
装幀 クラフト・エヴィング商會
出版社を渡り歩く「乱視読者」ものは大好きです。
■若島正『乱視読者の冒険 奇妙キテレツ現代文学らんどく講座』(1993年8月10日初版第1刷発行、自由国民社)
読書の冒険シリーズ③
風間賢二、藤井省三、沼野充義、越川芳明
手もとにあるのは鹿児島市立図書館の除籍本。なぜか購入せず図書館で借りて読んでいた本でした。ありがたかったです。
■若島正『乱視読者の帰還』(2001年11月20日発行、みすず書房)
■若島正『乱視読者の英米短篇講義』(2003年7月25日初版発行、研究社)
■若島正『乱視読者の新冒険』(2004年12月15日初版発行、研究社)
■若島正『殺しの時間 乱視読者のミステリ散歩』(2006年10月1日初版第1刷発行、バジリコ)
■若島正『ロリータ、ロリータ、ロリータ』(2007年10月25日第1刷発行、作品社)
若島正の「乱視読者」ものがしばらく単行本化されていないのは、さびしいです。
『乱視読者の小説千一夜』が早川書房から、『乱視読者の読んだり見たり』が東京創元社から上梓される日を待ち望んでいます。
若島正関連本では、ゼミの学生のテキストを集めた『アンさんどこ行きはるの?』も面白かったです。
■『アンさんどこ行きはるの?――アンナ・カレーニナという生き方』
著者 京都大学二〇〇四年度ポケット・ゼミ「『アンナ・カレーニナ』を読む」
2008年4月1日発行 非売品
発行者 若島正
〉〉〉今日の音楽〈〈〈
去年の夏、ルクセンブルグのFM局が、6月18日から9月25日まで100日間、100組のアーティストにそれぞれ22時間自由に番組を作ってもらった「RADIO ART ZONE」ですが、アーカイブが公開されていました。
22時間×100=2200時間のアーカイブ。
すごいです。
もっとも、知っているアーティストは、大友良英、Haco、クリス・カトラー(Chris Cutler)ぐらいで、知らない人ばかりなのですが、それも嬉しいです。
世界は広いと改めて感じます。
大友良英の22時間番組「Otomo Yoshihide Chronological Archive (1975-2022) including many unreleased recordings」は、2022年8月7日の放送日、録音を試みて2時間ほど失敗したので、聴けなかったGround Zeroの部分もやっと聴くことができました。
ダウンロードしてみると3GB、番組まるまる22時間、320kbps音質の巨大なmp3ファイルでした。
ほんとうにありがたい話です。
いわゆる音楽音楽した番組は少なくて、「サウンドアート」に分類されるタイプのものが多いようです。
いろいろ試聴しています。
試聴したなかで、面白そうだなと思ったのが、2022年9月10日放送の Caroline Kraabel & John Edwards「Improvisers and Improvisations」。
即興演奏家と即興音楽についての22時間のプログラムで、どちらかというと音楽音楽しています。
また、2022年8月29日放送の Ed Baxter 「Forty Four Folk Tales」は朗読主体のプログラムですが、1981~1984年カセット録音の音楽も挟み込まれて面白いです。
そのWEBページの謝辞欄に「for their encouragement, Milo Thesiger-Meacham, Anthony Moore and Jim Whelton.」とあって、ああ、アンソニー・ムーアの22時間、あるいは、ピーター・ブレグヴァドの22時間が聴きたかった、と思ってしまいました。
2022年7月12日放送のクリス・カトラーの番組は、世界各地の友人知人から5分から20分の生活を切り取った「録音」を集めたもので、宇都宮泰の近所の鳥よけの音やピータ・ブレグヴァドの散歩を聴くことができます。
これは、まもなく発売予定のクリス・カトラーのボックスのDVDに22時間まるごと収録されるようです。
100組のアーティストのなかで、その番組を円盤でリリースするのは、クリス・カトラーが最初だと思います。
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392. 1991年の天沢退二郎『欄外紀行』(2023年2月1日)
詩人・天沢退二郎の訃報がありました。
1936年7月31日~2023年1月25日
亡父が1930年生まれなので、わたしにとっては、年齢的に「叔父さん」にあたる世代の詩人です。
ずっと気になっていた「叔父さん」でした。
本棚から1冊取りだして、読みかえしています。
今日は、1991年の『欄外紀行』(思潮社)を手にしました。装幀・装画は横尾忠則。
「代表作」といった枠にはおさまりにくい作品ですが、天沢退二郎の物語作品・オレンジ党の世界とも欄外で地続きというか、言葉が重なっていて、とても好きな作品です。
あえて似てるものをあげるとすると、つげ義春の旅ものでしょうか。
テレビや映画や小説、ネットなどで、日ごろ見聞きする説明だらけの言葉とは違った空間と時間にある言葉に満ちています。天沢退二郎を読むと、それ以外の世界が、こんなにも身近なところに、まぎれもなくあることに、ほっとします。
わたしにとっては、天沢退二郎のテキスト総体が、ソラリスの海というか腐海みたいななものではないかと考えています。
崇高なものが結晶化しているとか、一篇が屹立しているとか、と言いたくなるようなものとは違います。
洪水の前の詩人であり、洪水の後の詩人でもありました。
そのどこか人知を超えたソラリスの海のような腐海のような茫漠としたひろがりに漂い明滅する言葉たちをすくいとろうとしますが、流体の言葉たちは手からすぐに漏れ落ちていきます。
でも、濡れた手は、言葉という夜光虫のようなもので一瞬輝きます。
わたしにとって、天沢退二郎は、ことばにいくつも違った水源があることを教えてくれる存在でした。
手もとにある天沢退二郎の本を並べてみます。
持っている本のなかで、本の数がもっとも多い詩人です。まちがいなく。
■天澤退二郎『詩集道道――付少年詩篇・道道補遺』(1978年2月10日発行、書肆山田)
装幀 林マリ
『道道』(1957年11月、舟唄編輯部刊)
■天沢退二郎詩集『朝の河』(1961年3月28日発行、国文社)
写真 堀塚美保
■天沢退二郎詩集『夜中から朝まで』(1963年9月10日発行、新芸術社)
装絵 星・反芻学 加納光於
■天沢退二郎『詩集 時間錯誤』(1966年5月1日発行、思潮社)
装幀 桑山弥三郎
■天沢退二郎『詩集 血と野菜』(1970年9月15日発行、思潮社)
装幀=宇佐見圭司 写真協力=角田幸市
■『天澤退二郎詩集』(1972年2月5日発行、青土社)
装幀 吉岡實
■天澤退二郎『取経譚』(普及版、1972年3月28日発行、山梨シルクセンター出版部)
造本者 金井久美子
■天沢退二郎『詩集 夜々の旅』(1974年7月20日発行、河出書房新社)
装画 林マリ
■天澤退二郎『譚海』(1974年8月25日発行、青土社)
装幀 中西夏之
■天澤退二郎『「評伝オルフェ」の試み』(1974年9月1日発行、書肆山田)
装幀/吉岡実
『草子2』 天沢退二郎 「評伝オルフェ」の試み(1973年10月10日発行、書肆山田、牧神社)
■天澤退二郎『les invisibles(目に見えぬものたち)』(1976年10月1日発行、思潮社)
装幀―中島かほる 装画―斎藤和雄
■天沢退二郎『詩集 死者の砦』(1977年8月25日発行、書肆山田)
装幀=林マリ
■天澤退二郎『詩集 乙姫様』(1980年5月10月発行、青土社)
装幀 吉岡実
■『天沢退二郎詩集』(現代詩文庫11、1992年9月1日第14刷)
装幀=国東照幸
1968年7月1日第1刷
■『続・天沢退二郎詩集』(現代詩文庫112、1993年10月10日初版第1刷、思潮社)
装幀=芹澤泰偉
■『続続・天沢退二郎詩集』(現代詩文庫113、1993年10月10日初版第1刷、思潮社)
装幀=芹澤泰偉
天沢退二郎の詩書については、「第145回 1974年の天澤退二郎詩集『譚海』(2014年12月29日)」「第158回 1972年の『天澤退二郎詩集』(2015年8月29日) 」「第159回 1961年の天沢退二郎詩集『朝の河』(2015年8月30日)」「第162回 1963年の天沢退二郎詩集『夜中から朝まで』(2015年11月10日)」「第169回 1966年の天沢退二郎『時間錯誤』(2016年1月17日)」「第184回 1970年の天沢退二郎『血と野菜 1965~1969』(2016年8月4日)」などで少し書いています。
■天澤退二郎『帰りなき者たち』(1981年6月20日初版発行、河出書房新社)
装丁 林マリ
■天澤退二郎『眠りなき者たち』(1982年5月25日発行、中央公論社)
装幀 勝井三雄
■天沢退二郎『詩集 〈地獄〉にて』(1984年8月25日発行、思潮社)
装幀・装画 横尾忠則
■天沢退二郎『ノマディズム』(1989年2月25日発行、青土社)
装画―合田佐和子 撮影―稲越功一
■天沢退二郎『欄外紀行』(1991年6月1日発行、思潮社)
装幀・装画 横尾忠則
■天沢退二郎『夜の戦い』(1995年6月30日発行、思潮社)
装幀・平出隆(装画・宮沢賢治「教材絵団」より)
■天沢退二郎『胴乱詩篇』(1997年11月30日発行、思潮社)
装画・マリ林
■天沢退二郎『悪魔祓いのために』(1999年7月20日発行、思潮社)
装画=中村桂子 装幀=高麗隆彦
■天沢退二郎『幽明偶輪歌』(2001年10月31日発行、思潮社)
装画・挿絵 黒田アキ
■天沢退二郎『御身 あるいは奇談紀聞集』(2004年10月30日発行、思潮社)
装画=黒田アキ
■天沢退二郎『人間の運命 黄変綺草集』(2007年5月31日発行、思潮社)
装画・挿絵 黒田アキ
■天沢退二郎『AVISION 幻夢詩篇』(2009年11月10日発行、書肆山田)
装幀 中島かほる
■天沢退二郎『アリス・アマテラス 螺旋と変奏』(2011年6月15日発行、思潮社)
装画=黒田アキ 装幀=思潮社装幀室
■天沢退二郎『南天お鶴の狩暮らし』(2013年9月10日初版第1刷、書肆山田)
装画 黒田アキ
■天沢退二郎『贋作・二都物語』(2014年10月25日発行、思潮社)
装画=黒田アキ 装幀=思潮社装幀室
2022年8月に出た天沢退二郎『アマタイ句帳』(思潮社)はまだ手にしていません。
20年にわたって同人誌『蜻蛉句帳』に書きついできた俳句をまとめた本ということで、ちょっと不安な予感がして、験担ぎで次に詩集が出るまで購入しないことにしていたのですが、『贋作・二都物語』が生前最後の詩集ということになりました。
■天沢退二郎『光車よ、まわれ!』(1974年4月27日初版第1刷発行、筑摩書房)ちくま少年文学館4
装幀・さしえ 司修
■天沢退二郎『光車よ、まわれ!』(2004年8月30日初版発行、ブッキング)
装幀・さしえ 司修
■天沢退二郎『光車よ、まわれ!』(2008年9月18日初版発行、ジャイブ)ピュアフル文庫
イラスト◎スカイエマ カバーデザイン◎飯田武伸
■天沢退二郎『光車よ、まわれ!』(2016年6月5日第2刷発行、ポプラ社)ポプラ文庫 2010年3月6日初版発行
イラスト◎スカイエマ カバーデザイン◎飯田武伸
■天沢退二郎『ねぎ坊主畑の妖精たちの物語』(2005年3月31日発行、ブッキング)
装幀・装画 マリ林
1994年 初版1刷 筑摩書房
■天沢退二郎『水族譚 動物童話集』(2005年11月10日初版発行、ブッキング)
さし絵 マリ林
1978年9月30日 大和書房
■天沢退二郎『夢でない夢』(1973年6月30日初版発行、大和書房)夢の王国③
装幀 中島かほる 装画 佐伯俊男
■天沢退二郎『闇の中のオレンジ』(1976年12月15日第1刷発行、筑摩書房)
装幀・さしえ 林マリ
■天沢退二郎『闇の中のオレンジ』(2005年2月10日初版発行、ブッキング)
装幀・さしえ マリ林
■天沢退二郎『オレンジ党と黒い釜』(1978年6月20日初版第1刷発行、筑摩書房)
装幀・さしえ 林マリ
■天沢退二郎『オレンジ党と黒い釜』(2004年11月10日初版発行、ブッキング)
装幀・さしえ マリ林
■天沢退二郎『魔の沼』(1982年5月20日初版第1刷発行、筑摩書房)
装幀・さしえ 林マリ
■天沢退二郎『魔の沼』(2004年12月10日初版発行、ブッキング)
装幀・さしえ マリ林
■天沢退二郎『オレンジ党、海へ』(1983年12月15日初版第1刷発行、筑摩書房)
装幀・さしえ 林マリ
■天沢退二郎『オレンジ党、海へ』(2005年1月11日初版発行、ブッキング)
装幀・さしえ マリ林
■天沢退二郎『オレンジ党最後の歌』(2011年12月25日初版発行、ブッキング)
装幀・さしえ マリ林
天沢退二郎の物語書については、「第278回 1973年の天沢退二郎『光車よ、まわれ!』(2019年7月24日)」「第279回 1978年の天沢退二郎『オレンジ党と黒い釜』(2019年8月30日)」でも書いています。
■天沢退二郎批評論集『紙の鏡』(1968年11月10日発行、洛神書房)
装本 平田自一
■天澤退二郎『作品行為論を求めて』(1970年5月25日第1刷発行、田畑書店)
装幀 吉岡實 カット 中島かほる
■『現代詩論7 大岡信 天沢退二郎』(1972年5月31日発行、晶文社)
ブックデザイン=栃折久美子
■天澤退二郎『夢魔の構造 作品行為論の展開』(1972年10月25日第1刷発行、田畑書店)
装幀者 吉岡實
■天沢退二郎『雪から花へ 風俗から作品へ』(1980年10月20日発行、思潮社)
装画写真装幀・林マリ
■天沢退二郎『中島みゆきを求めて』(1986年5月20日初版第2刷発行、創樹社)
造本・装幀 中垣信夫
1986年4月25日初版第1刷発行
■ディーノ・ブッツァーティ作・画 天沢退二郎・増山暁子訳『シチリアを征服したクマ王国の物語』(1987年3月1日発行、福音館書店)
装丁 加藤光太郎
■天沢退二郎『詩はどこに住んでいるか』(1990年5月10日発行、思潮社)
装幀*芹澤泰偉 写真*マリ林
■房総文芸選集『天沢退二郎集』(1991年8月10日初版第1刷発行、あさひふれんど千葉)
装訂―戸田ヒロコ
■天沢退二郎訳 作者不詳・中世フランス語散文物語『聖杯の探索』(1994年10月5日初版第1刷発行、人文書院)
装幀 中島かほる
■天沢退二郎訳『ヴィヨン詩集成』(2000年9月25日発行、白水社)
装丁者 杉松翠
■天沢退二郎他『名詩渉猟』(詩の森文庫、2005年1月1日発行、思潮社)
■天沢退二郎『謎解き・風の又三郎』(丸善ライブラリー、1991年12月20日発行、丸善)
●デザイン=日本情報デザインセンター+薬師神親彦 ●イラストレーション=石山博司
■天沢退二郎『宮沢賢治の彼方へ』(ちくま学芸文庫、1993年1月7日第1刷発行)
カバー写真 林朋彦 カバーデザイン 間村俊一
初版 1968年1月15日 思潮社
増補改訂版 1977年 思潮社
増補新版 1987年8月7日、思潮社
■天沢退二郎編『宮沢賢治万華鏡』(新潮文庫、2001年4月1日発行、新潮社)
カバー装画 宮沢賢治
■アラン=フルニエ作 天沢退二郎訳『グラン・モーヌ』(岩波文庫、1998年12月16日第1刷発行、岩波書店)
カバーカット=作者自画像
まだほかにもあったはずですが、今日はここまで。
天沢退二郎の初期批評書については、「第185回 1968年の天沢退二郎『紙の鏡』(2016年8月5日)」でも少しだけ書いています。
◆
トム《ヴェルレーヌ》ヴァーラインの訃報もありました。
長い間、同時代を生きていると思ってきた人たちの訃報が続きます。
ヨーロッパのダダ、シュールレアリズム、ウリポなどの前衛文献を英語圏へ紹介し続けてきたアトラス・プレス(Atlas Press)やロンドン・パタフィジック協会の創設者で、アルフレッド・ジャリの伝記作家、アラステア・ブロッチー(Alastair Brotchie)が、パタフィジック暦150年6月(Gueules)2日(2023年1月27日)に亡くなったそうです。
アトラス・プレスやロンドン・パタフィジック協会の出版物を、かれこれ40年近く楽しみにしてきました。
まだまだやりたいことがいっぱいあっただろうと思います。
アラステア・ブロッチーが始めた試みや営みが受け継がれ、引き継がれることを祈ります。
アトラス・プレスやロンドン・パタフィジック協会の本については、次の回でも書いています。
第288回 1989年のアルフレッド・ジャリ『DAYS AND NIGHTS』(2019年11月1日)
第294回 1990・1991年の『THE PRINTED HEAD』第1巻(2019年12月26日)
第295回 1992・1993年の『THE PRINTED HEAD』第2巻(2019年12月27日)
第296回 1993年~1996年の『THE PRINTED HEAD』第3巻(2019年12月30日)
第297回 1996年~(未完)の『THE PRINTED HEAD』第4巻(2019年12月31日)
第304回 2010年の『ロンドン・パタフィジック協会会報』第1号(2020年4月4日)
第336回 1985年の『ATLAS ANTHOLOGY III』(2021年2月11日)
第344回 2011年のピーター・ブレグヴァド『漂白する流れ(The Bleaching Stream)』(2021年3月28日)
第357回 1949年の『パタフィジック万年暦』(2021年9月7日)
第381回. 2020年のギャヴィン・ブライアーズ『プラトニックな《HA HA》』(150年1月1日・2022年9月8日)
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391. 1978年のBruford『Feels Good To Me』(2023年1月31日)
最初にアネット・ピーコック(Annette Peacock)の存在を知ったのは、ブラッフォードの最初のアルバム『フィールズ・グッド・トゥ・ミー』でした。
ビル・ブラフォード(Bill Bruford、当時はブラッフォード、最近はブルーフォードが一般的)のたたくスネアの音や変則リズムが大好きでしたから、待望のアルバムでした。
当時はビル・ブラフォード初のソロアルバムと認識していましたが、後に Bruford というグループのファースト・アルバムということになったようです。
ジェフ・バーリン(Jeff Berlin)のうねうねしたベースや、流れ続け終わることを知らないアラン・ホールズワース(Allan Holdsworth)のギター、ハットフィールズのときと同様まだ髪の長いデイヴ・スチュアート(Allan Holdsworth)の理知的なキーボード、ビル・ブラフォードのイエスやキング・クリムゾン時代とはまた違ったドラムスと、聴きどころはたくさんあるのですが、このアルバムでいちば心に残り続けたのは、アネット・ピーコックのヴォーカルでした。
ささやきや語りから歌へ自在に飛躍する、初めて聴くタイプのヴォーカルでした。
ジャズと詩の朗読という組み合わせがありますが、それに近いスタイルを初めて聴いたということだったのかもしれません。
1978年の春、ちょうど大学に合格して、気持ちがゆるんだところで、最初に購入したレコードで、そのまま鹿児島から東京に持っていったレコードの1枚でした。
ほかには、ロル・クリーム&ケヴィン・ゴドレー(Lol Creme & Kevin Godley)の『ギズモ・ファンタジア(Consequences)』(1977年)、リトル・フィート(Little Feat)の『The Last Record Album』(1975年)、ザ・フー(The Who)の『四重人格(Quadrophenia)』(1973年)など、いずれも日本盤、天文館アーケイド内に店舗があったころの十字屋で新譜として買ったものでした。
わざわざ鹿児島から持っていくこともないのに、東京に持っていきました。
上京当初は東京の叔父さんのところに下宿しました。電気技術者の叔父さんが手作りしたレコード・プレイヤーとスピーカー(椅子がわりになる大きなスピーカーでした)、アンプ(既製品)を譲ってくれて、大きな音で聴くことができました。
鹿児島では、小さなレコードプレイヤーとカセットプレイヤーだけだったので、いきなりハイファイの世界です。
叔父さんは、鹿児島二中から甲南高校に移り変わる時期に高校生だったり、新設の鹿児島県立大学工学部では稲盛和夫と同級だったりするので、叔父さんに昭和20年代の鹿児島についての話を聞けば、今とは全く違った鹿児島のことを話してくれるのではないかと思います。
話がそれましたが、叔父さんからゆずってもらったステレオセットで聴いたアネット・ピーコックの歌は、心にささり続けています。
第389回、第390回の ironic records のアネット・ピーコック作品に続き、それ以外のレーベルのアネット・ピーコック作品で手もとにあるものを並べてみます。
■Bruford『Feels Good To Me』(1978年、Polydor)
ジャケットの底が破れて、セロテープを貼って補修したところが黄変しています。
今だったら絶体にセロテープは使いません。
長く愛用するような紙ものにセロテープは厳禁です。
グループとしての BRUFORD とアネット・ピーコックとのかかわりが短かったのは残念です。
もう少し続けてほしかった。
■Bruford『Feels Good To Me』(2005年、Winterfold)
2005年の再発リマスターCD。
ビル・ブルーフォードの個人レーベルであるWinterfoldから。
プロモーション盤『An Introduction To Summerfold Records』が付いた2枚組。
ビル・ブルーフォードは、おもに Earthwork をリリースする Summerfold と、おもに Bruford をリリースする Winterfold の2つのレーベルを持っていました。
■Bruford『Feels Good To Me』(2019年、Winterfold)
2019年の再発CD。
高音質の音源を収録したDVDと2枚組。
■Bruford『ROCK GOES TO COLLEGE』(2006年、Winterfold、Arcàngelo)
BBCの音楽ライブ番組『ROCK GOES TO COLLEGE』の BRUFORD 回を収録した DVD。
アネット・ピーコックがヴォーカルの映像を見ることのできる作品です。
圧倒的というより「ロック・スター」的ではない繊細さが見えて、それがアネット・ピーコックらしいとも感じます。
1979年3月7日、Oxford Polytechnic でのライブ。
Bruford の2枚目のアルバム『One Of A Kind』リリース直後のライブなので、デイヴ・スチュアートは長い髪を切って短くなっています。
■Annette Peacock & Paul Bley『Dual Unity』(2016年、Bamboo)
写真は、再発CD。
オリジナルは、Annette & Paul Bley『Dual Unity』(1972年、Freedom)
1970年のライブ録音。
同じく1970年に録音・リリースされたThe Mike Westbrook Concert Band『Mike Westbrook's Love Songs』と同じように、気持ちが高まる盤です。
アナログ盤もほしいのですが、オリジナル盤はりっぱな値段がします。
■Annette Peacock『My Mama Never Taught Me How To Cook... (The Aura Years 1978 -1982)』(Sanctuary、2004年)
1978~1982年にイギリスのAURAレーベルから出した2枚のアルバム『X-Dreams』(1978年) と『The Perfect Release』(1979年)、それに 『The Collection』(1982年、Aura)に収録されていた未発表曲2曲をCD1枚にまとめて収録したもの。
一時期アネット・ピーコックの音楽から気持ちが離れて、もう手もとになくてもいいかなと思ってしまったことがあって、そのとき、ほとんどのレコードを売ってしまいました。
でも、聴くといいなあと思い直し、結局、ほとんどのものを買い戻すことになってしまいまいしたが、『X-Dreams』 と『The Perfect Release』は、このCDがあればいいかと思い、買い戻していません。
AURAレーベルのアネット・ピーコックより、ironic recordsのアネット・ピーコックが好きなのです。
■Annette Peacock『Live In Paris』(1981年、Metronome)
ドイツのmetronomeレーベルから。
1981年1月、パリのBataclanでのライブ。
AURAレーベルの『X-Dreams』 と『The Perfect Release』からの曲。
■Annette Peacock『The Collection』(1982年、Aura)
Auraレーベル期の編集盤。
■Annette Peacock『An Acrobat's Heart』(2000年、ECM)
オスロのRainbow Studioで録音。
Vocals, Piano: Annette Peacock
Cikada String Quartet
Producer: Manfred Eicher
外函があったはずですか、どこかに行ってしまいました。
このアルバムが2000年突然現れたときのように、また、アネット・ピーコックの新しいアルバムが突然現れないかと期待し続けています。
■Paul Bley, Franz Koglmann, Gary Peacock『Annette』(2010年、hatOLPGY)
アネットの曲を、元パートナーのゲイリー・ピーコックとポール・ブレイが演奏。
Written by Annette Peacock
Double Bass: Gary Peacock
Piano: Paul Bley
Trumpet, Flugelhorn: Franz Koglmann
1992年のスイスのhat ART盤がオリジナルCD。
■Marilyn Crispell / Gary Peacock / Paul Motian『Nothing Ever Was, Anyway. Music Of Annette Peacock』(1997年、ECM)
Composed by Annette Peacock
Double Bass: Gary Peacock
Drums: Paul Motian
Piano: Marilyn Crispell
Producer: Manfred Eicher
1曲だけ「Dreams (If Time Weren't)」で、アネット・ピーコックの歌を聴くことができます。