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スワロウデイル

 編集工房SWALLOW-DALEのアーカイヴ準備室です。ときどき更新します。

平田信芳文庫

 平田信芳(1930年9月15日 - 2014年2月15日)の思い出に、
「平田信芳文庫」を開設しました。(2014年10月28日)

 

SWALLOW-DALE

 不定期刊小冊子『SWALLOW-DALE』をPDFで公開していく予定です。おもに鹿児島についてのテキストになります。忘れられている、忘れ去られている話題を取り上げていく予定です。時代遅れというか、時代とずれた話が続く予定です。

 

my favorite things

 しばらく「20世紀書店」が続きます。ほかの世紀にもお邪魔します。

 

203. 1932年の池田圭『詩集技巧』(2017年4月27日)

1932年の池田圭『詩集技巧』表紙

手元にある池田圭『詩集技巧』は、えび茶色の外箱もなく、中扉がひとつ無くなっている落丁本で、状態もよくありませんが、なかなか見かけない本ですので、写真をあげておきます。 上製(愛藏家版)と並製(讀書家版)の二種ありますが、こちらは並製のほうです。

秋朱之介(1903~1997)が、横浜の五十澤二郎のやぽんな書房に居候していた頃に始めた以士帖印社(エステルいんしゃ)で出した出版物のうち、昭和6年(1931)春の秌朱之介編輯月刊襍志『以士帖』(このときは「秋」ではなく「秌」の字を使っていました)と昭和6年10月刊行の佐藤春夫の詩集『魔女』 讀書家版(昭和7年5月に愛藏家版を刊行)に続いて刊行した自費出版の詩集です。

このあと、以士帖印社は自然消滅して、 昭和8年(1933)には書林オートンヌを立ち上げ〔オートンヌ(automne)は、フランス語で「秋」という意味で、まさに秋流の洒落です〕、日夏耿之介訳の『大鴉』を準備しますが、この企画は流れてしまいました。
その後、昭和8年夏、三笠書房の創設と共に、『書物』誌編集をまかされることになります。

著者の池田圭は、オーディオ研究家にして、第一書房本の収集家だった池田圭(1912~2001)と同一人物だと思われます。オーディオ研究家の池田圭が『詩集技巧』について言及したものをまだ見たことがありませんので、同姓同名の別人の可能性も否定もできませんが。

『詩集技巧』巻末の書目に「池田圭著 第二詩集書名未定」とありますが、その後、秋朱之介の手で池田圭の第二詩集が刊行された形跡はありません。また、秋朱之介が三笠書房在籍時に主宰した、日本限定版倶楽部の名簿に載っていそうな人物でもありますが、池田圭の名前は見当たりません。